HLX5T シーークット HLX5Tは、ほとんどの開発用ドリフターと比較して20~30バール高い打撃圧力(打撃ボア部で200~230バール、対する中型開発用ドリルで160~180バール)で動作します。この圧力差は、シールの作動条件を根本的に変化させます。すなわち、シールのリップ部がボア壁に及ぼす接触力は、シールが保持しなければならない圧力差に比例するため、220バールで動作するHLX5Tの打撃用シールは、170バールで動作する開発用シールよりも単位時間あたり大きな負荷を受けます。フィンランド・アグニコ・イーグル社キティラ鉱山における地下金鉱石の生産現場では、HLX5Tが金を含む石英岩片理状頁岩(鉱床を構成する岩石)に対して生産用ロングホールを掘削しています。この現場でのシールの1穴あたりの作業時間は連続打撃で25分であり、これに対し開発用掘削の平均は2分です。これらの要因が相乗的に作用することで、掘削時間あたりのシール負荷は、開発用用途と比べて約10倍になります。
フィンランドのHLX5T生産プログラム向け長寿命シールキット仕様は、この高い負荷に対応するため、2種類の材料を選定しています。すなわち、打撃ボアシールにはHNBRコンパウンド(連続的な高圧サイクル下でポリウレタン(PU)が高温時に発生する持続的接触力を耐えるよう設計)を採用し、フラッシングボックスシールにはPTFEバックアップ付きシール(フラッシング回路内で全25分間循環するラップランド地域のやや酸性を帯びた地下水に対し不活性)を採用しています。
HLX5Tシールキット寿命比較 — 生産用 vs. 開発用アプリケーション
仕様 |
開発用ドリフターシール |
HLX5T生産用シール |
長寿命対応 |
打撃圧力 |
160~180バール |
200–230バール |
より高い接触力に対応するHNBRコンパウンド |
連続稼働時間 |
穴あたり1~3分 |
穴あたり25~35分 |
より高い耐熱性材料 |
フラッシング水への暴露 |
穴ごとの短サイクル |
穴ごとの25分間持続 |
PTFEバックド・フラッシングシール |
シールの通常寿命(清浄油使用時) |
400~500時間 |
同一コンパウンドで300~400時間 |
ロングライフキットでは400~450時間まで延長 |
キティラのHLX5Tメンテナンスプログラムでは、故障分析の結果、シール交換の70%が350時間未満で発生していたことが判明し、その原因は研磨摩耗ではなく、持続的な高圧サイクルによる熱疲労であると特定された。このため、標準のPUパーカッションシールキットからHNBRロングライフキットへ変更された。この切り替えにより、平均シール交換間隔は420時間に延長され、機械1台あたりの年間シールキット交換回数が25%削減された。HOVOO社は、フィンランド国内の生産用ドリリング向けに、HNBRおよびPTFEバックアップ構造のHLX5Tロングライフ製品を供給している。 シールキット 詳細はhovooseal.comをご覧ください。
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